成年後見制度
2026/05/17
これまで日本の成年後見制度は、「一度始めると原則一生やめられない」「費用がかかり続ける」といった使い勝手の悪さが指摘されており、利用する人はわずか4%程度にとどまっていました。
今回の改正は、これまでの「強い・広い・長い」制度から、「必要な分だけ・必要な期間だけ」使う柔軟な制度への大転換です。
主な変更ポイントは以下の4つです。
1. 「終身制」の廃止(途中で終われる制度へ)
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これまで: 一度制度を利用すると、本人が亡くなるか、奇跡的に判断能力が回復しない限り、原則として一生やめられませんでした。
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改正後: 「実家を売却したい」「遺産分割の手続きをしたい」といった目的が達成され、必要性がなくなったと家庭裁判所が認めれば、途中で終了できるようになります。
2. 3つの類型を「補助」に一本化(オーダーメイド化)
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これまで: 本人の判断能力の程度に応じて「後見(重い)」「保佐(中程度)」「補助(軽い)」の3つに機械的に分類されていました。
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改正後: 従来の区分を廃止し、「補助」に一本化されます。本人ができることは自分でやり、難しいことだけをピンポイントでサポートする「オーダーメイド型」の支援に変わります。
3. 支援範囲の限定(スポット利用が可能に)
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これまで: 後見人がつくと、財産管理から生活の契約まで、非常に幅広い(包括的な)権限が後見人に与えられていました。
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改正後: 「この銀行口座の管理だけ」「不動産の売却手続きだけ」というように、必要な行為に限定してサポート権限を設定できるようになります。
4. 後見人の交代がしやすく&費用の透明化
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これまで: 後見人に不正などがない限り、途中で別の人(相性の良い人や親族など)に交代してもらうことは極めて困難でした。また、弁護士などの専門家がついた場合、月2万〜6万円の報酬が生涯かかり続けました。
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改正後: 「本人の利益のために特に必要がある場合」は、柔軟に交代できる仕組みが新設されます。また、利用期間が限定できるようになることや、作業内容に応じた報酬体系への見直しにより、トータルでかかる費用を大幅に抑えられるようになります。
💡 まとめると
現行制度と改正案の違いを比較すると、以下のようになります。
| 項目 | これまでの制度 | 改正後の制度(新しい仕組み) |
| 利用期間 | 原則、亡くなるまでやめられない | 目的が済めば途中で終了できる |
| サポート範囲 | 生活全般にわたる包括的な管理 | 必要な手続きだけのピンポイント管理 |
| 後見人の交代 | 原則できない(不祥事等がない限り) | 状況や相性に応じて柔軟に交代できる |
| 費用負担 | 毎月の定額報酬が一生続く | 期間や作業量に応じた納得感のある費用へ |
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