司法書士やまさき事務所

改正後の任意後見

お問い合わせはこちら

改正後の任意後見

改正後の任意後見

2026/10/31

2026年6月に成立した「民法等の一部を改正する法律」により、成年後見制度全体が大きく見直されます。これに伴い、任意後見制度も「柔軟で使いやすい仕組み」へと大きく変わります。 

なお、この改正法は公布(2026年6月24日)から2年6か月以内(遅くとも2028年12月まで)に施行される予定です。そのため、「来年(2027年)」の政令で定められた日、あるいはその翌年にかけて段階的にスタートすることになります。 

今回の改正による任意後見制度の主な変更点は以下の4つです。


1. 任意後見監督人が「必須」ではなくなる(コスト軽減)

現行制度では、任意後見を開始するために「任意後見監督人(弁護士などの専門職)」を必ず選任しなければならず、その報酬(月額1万〜3万円程度)を本人の財産から一生涯払い続ける必要がありました。これが利用の大きなハードル(心理的・金銭的負担)となっていました。 

  • 改正後: 家庭裁判所が「家裁による直接監督で十分であり、監督人を置く必要がない」と認めた例外的なケースでは、監督人を選任せずに任意後見を開始できるようになります。これにより、信頼できる親族などを後見人にする場合、継続的な費用負担を大幅に抑えられる可能性が出てきます。 

2. 「予備的な受任者」の指定(不開始の合意)が明文化

現行制度では、せっかく元気なうちに特定の人と任意後見契約を結んでいても、いざ本人の判断能力が低下した時に、その受任者が病気や死亡などで後見人になれなくなってしまうと、契約が白紙になってしまうリスクがありました。 

  • 改正後: 「もしAさんが受任できなくなった場合は、予備としてBさんにお願いする」という予備的受任者の選定(地位の承継)に関する規定が新設・明文化されます。これにより、将来の不確実性に対してより強固な備えができるようになります。 

3. 法定後見(補助制度)との柔軟な併用が可能に

現行制度では、任意後見契約のカバー範囲(代理権)に漏れがあったり、状況の変化で対応しきれなくなったりして法定後見(後見・保佐・補助)を申し立てると、元の任意後見契約は原則として終了してしまいました。 

  • 改正後: 今回の法改正では法定後見が「補助」に一本化されますが、任意後見とこの「補助」を併存・併用できるようになります。任意後見で足りない部分だけを法定の補助で補うといった、本人の状況に合わせたオーダーメイドなサポートが可能になります。 

4. 契約変更や一部解除の手続きの柔軟化

  • 改正後: 開始前は公正証書で柔軟に変更でき、開始後も家裁の許可により一部見直しや解除が可能になります。 


今後の向き合い方と注意点

具体的な施行日までは現行ルールが適用され、死後事務は原則として権限外である点も変わりません。 

----------------------------------------------------------------------
司法書士やまさき事務所
愛知県知多市にしの台1丁目2707
電話番号 : 0562-56-6629
FAX番号 : 0562-74-8829


知多市で成年後見の相談に対応

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。