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国籍等の申出

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2026/09/22

不動産登記に「国籍等の申出」が追加!10月5日施行に伴う実務への影響と注意点

1. 制度改正の概要:何が変わるのか?

令和8年10月5日以降に、新築による所有権保存登記や、売買・贈与・相続などによる所有権移転登記を申請する際、新たに所有者(登記名義人)となる「個人(自然人)」は、氏名や住所に加えて「国籍等」の情報を申し出ることが必須となります。 

多くの方が誤解しがちですが、これは「外国人だけ」を対象とした制度ではなく、日本国籍の方も含めた「買主(取得者)全員」が対象となる一斉の法改正です。 

なお、対象となるのは「個人」のみであり、法人が所有権を取得する場合は今回の申出の対象外となります。 

2. なぜ「国籍等」の把握が必要になったのか?

国がこの仕組みを導入した背景には、大きく分けて2つの狙いがあります。 

  • 外国人による不動産保有の実態把握
    海外投資家や外国人による国内の土地・マンション取得が進む中、適切な国土管理や安全保障の観点から、正確な保有実態を透明化・把握する目的があります。 
  • 将来の相続登記の円滑化
    万が一、所有者が死亡して相続が発生した場合、その人に適用される法律(準拠法)は「亡くなった人の国籍」によって決まります。あらかじめ国籍を登録しておくことで、将来の相続登記の手続きをより適正かつスムーズに進めることができます。 

3. 国籍の情報は「登記簿」に公開される?

個人情報やプライバシーの観点から気になる方も多いと思いますが、結論から言うと、届け出た国籍等の情報は一般に公開される「登記事項証明書(登記簿謄本)」には記載されません。 

情報は法務局内部の「検索用情報管理ファイル」という独立したデータに記録され、国の実態把握や管理のために活用されます。そのため、第三者に自分の国籍を閲覧される心配はありません。

4. 登記申請時の必要書類と実務上の注意点

制度の施行に伴い、登記申請の際には「国籍等を証明する書類」の添付が必要になります。 

  • 日本国籍の方: 「本籍地」が記載された住民票の写し や 戸籍の附票など
  • 外国籍の方: 「国籍や地域」が記載された住民票の写し、パスポートの写し、在留カードなど 

💡 実務上の重要なピットフォール

オンラインでの電子申請を行う場合であっても、この「国籍等」の証明については電子証明書による省略が認められていません
そのため、書面による証明情報(住民票やパスポートの写し等)を必ず用意して提出する必要があります。 

特に不動産売買の決済現場においては、買主が「本籍地記載の住民票」などをうっかり忘れてしまうと、国籍等の補正が発生して登記完了が遅れたり、当日の決済段取りに影響が出たりするリスクがあります。今後は取引前の段階から、不動産会社や司法書士がこれらの書類の確認を早期に行うことが必須となるでしょう。 

5. すでに不動産を持っている人はどうなる?

令和8年10月5日より前に取得している不動産について、今すぐ強制的に国籍の申出を行わなければいけないわけではありません。 

将来的にその不動産を売却・贈与したり、新しく不動産を買い直したりするタイミングで申し出ることになります。ただし、希望すれば「単独申出」という手続きにより、既存の所有不動産に対して国籍等の情報を自発的に登録することも可能です。 


まとめ

今回の改正は、2024年に始まった相続登記の義務化や、2026年4月に施行された住所・氏名変更登記の義務化など、一連の「所有者不明土地問題」に対する登記制度改革の重要な一環です。

日本人にとっても「不動産を買うときは本籍地入りの住民票が必要になる」という変化が定着します。今後の不動産取引をスムーズに進めるためにも、施行日以降の案件では一歩早い書類の準備を心がけましょう。 

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